銀杏小道

「東京の大学」生の手帳

コロナで余力のある文系高校生が読書で有意義に勉強を進める方法①〜読むべき本の選び方

はじめに

書きたいことを更新する、と宣言していた割に記事の更新に2ヶ月以上経ってしまった。反省も兼ねて、今回の記事は、私自身高校生の時に学校の勉強以上に何かを学びたいと思っていた時に、何らかの参考になるようなものを、目指して書き進めることにする。

私自身、特に社会系の科目に関して、学校で学ぶこと以上のことを学びたいとなった時に、どのような順番でどのようなものを読むことで学びが深められるか、の指針が全くない中で、大学生になってみて反省点が多々ある。以下の文章が、今後高校・中学の範囲を超えて学習を深めようとする学生のサポートになれば幸いである。(幸い新型コロナウイルスの流行もあって、自宅で読書により学習を進めようとする生徒も多いのではないだろうか

 

基本方針

まず初めに、そもそも高校生はどのように学んでいけばいいのかということを私なりにざっと概観する。
大前提として、高校生は学校の勉強、つまり教科書範囲の勉強をまずはしっかりと行うべきだ。高校時代の勉強がどのように大学生活に活きてくるのかは以下の記事を参考にしてほしい。

 

yutas-first.hatenablog.jp

 記事でも述べている通り、ほぼ全ての科目は大学生になった後の学問においても活きてくるものであるし、これは高校時代に怠るべきものではないと考えられる。したがって、この記事は、学校の成績、もしくは大学受験に向けた模試の成績がそこそこ上位である人向け、または今後の受験勉強等において挽回する自信がある高校1年生などが対象になるだろう。

重ねて述べておくが、高校の学習は馬鹿にするものではない。

本選び

次に、では、余裕のある高校生はどのようにして、学校の教科書以上のことを学んでいけばいいのだろうか。基本的に筆者は、新書→大学の教科書→古典・大学出版の専門書、の順番が適切なのではないかと考えている。

新書

この世の中には掃いて捨てるほど新書が散乱しているのは、本屋さんや何かしらの広告等を見れば明らかだと思う。したがって、新書といっても読むべきでない新書もあれば読むべき新書も存在する。基本的には私は高校の図書館にある新書を主に読んでいった。

新書を読むべき理由は2点ある。1つめは一般読者向けの概説書が多くあること、2点目は個別分野に関するものであったとしても解説が簡単かつ丁寧にされていること、以上だ。順番に説明していく。

まず1点目についてだが、新書には「〇〇入門」「はじめての〇〇」といったものが単行本・学術文庫と比較して多い上に内容も良いものが多い。選ぶ際には著者について書かれている部分から、その著者がその分野の専門家、大学の教員等であるかどうかを確かめる必要があるが、authorityさえ確認すれば、新書の対象が一般読者、もしくは教養科目を受講するB1,2であることが多いため、読み口が簡単かつしっかりとした解説が行われていることが多い。高校の社会科目等で興味が出てきた分野に関する新書を漁ってみると、物によってはブックリストや参考文献が記されていることも多いのでその後の読書のきっかけにもなるだろう。2つ目も範囲が1つ目の理由より狭いというだけで理由の背景は大して変われないので割愛する。

大学の教科書

新書をそれなりに読み進めたら(といってもここだけも割と相当な時間がかかるので同時並行でも良いが)、オススメするのは大学の教科書である。

大学の教科書、というと、相当難易度が高かったり、内容が高度に専門的なものであるかと心配する学生もいるかもしれないが、断じてそんなことはない。もちろん、教科書の中でもレベル差は相当あるが、選ぶべきものをしっかり選べば高校生レベルであっても読めるものが多い。(というよりもそもそも高校を卒業して、何も勉強せず大学の教科書を使って大学で1年生が勉強を始めるのだからここにレベルの乖離がありすぎたらだれも大学の授業についていけないことになってしまう)筆者は、この大学の教科書、や大学の出版界が出している一般読者にも読みやすい入門書を読まずに高校時代を過ごしてしまったのでかなり後悔しているところである。

大学の教科書・入門書、と一口に言ってもかなりわかりづらいところであるので選び方についても、私なりに簡単に概説する。

amazonで調べる

まず、一つ目は今日では買い物における王道となっている「amazon」で探すという方法だ。断じてkindleではないという点を強調しておこうと思う。kindleにはない本が良い本であったりすることが多いので。

アマゾンにおいて、新書を読んだ際にいいな、と思った著者がいるなら著者名で、何か興味をもてた学問分野があるなら「〇〇入門」のような形で調べたり、「有斐閣アルマ」のようないわゆる文系用の教科書を出版しているシリーズを指定するなりして調べるのがかなり手っ取り早い、というよりも下のやり方で調べた後に結局amazonで探して買う羽目になることが多い。

この際、レビューはかなり参考になる。大学の教科書・専門書のレビューをしている人は往々にして結構真面目に学問をしていたり勉強していたりする人も多いため、内容の難易度だったり、信頼できるレビューであることが多いのだ。

大学のシラバス(授業カタログ)から調べる

これはあまり知られていないかもしれないが、大学のシラバス・授業カタログといったものから授業を検索して、入門として位置付けれられている授業で使われている、もしくはオススメされている教科書を読むのは相当良い経験になる。筆者自身もキャップ制という履修数制限によって取れなかった授業の教科書をシラバスやカタログから見つけて長期休暇等時間がある時に読み進めて勉強するようなことをしている。

シラバスや授業カタログは、割と公開されていることが多いので是非調べてみてほしい。

catalog.he.u-tokyo.ac.jp

上に貼ったのは東京大学の授業カタログだ、特に前期教養課程においては様々な分野の入門的講義が行われていて、使用教科書もしっかり記載されていることが多いのでチェックして損はないと思われる。

大学のOPなどの時に生協の書籍部に行って教科書のコーナーから探す

この記事を書いているのは4月上旬で、コロナによる緊急事態宣言が出されたばかりなので今年に限って言えばこの手段は使えないと思われるが、一応記載しておく。大学の生協に行く機会があれば是非書籍部を除き、教科書を探すことを推奨する。(大学のopen campusで行く機会もあるだろう)生協の書籍部には、私が通っている大学の場合、ライトノベルなど普通に軽く読めるような本・漫画類もおいているが、専門書・教科書の蔵書数もかなり多いものとなっている。

神保町の三省堂ほどの蔵書数では流石にないが、むしろ蔵書数が少ない分、一冊一冊の質はかなり高いものが多くなっている。また法学・政治学等においては(自分がこの分野に興味があるから詳しいだけだが)ミネルバ書房や有斐閣の書籍に関しては相当数揃っているのでみてみると良いだろう。(確か歴史学や言語に関しての蔵書数も多かった気がする、あと数学分野)

出版社がオススメしているものを買う

上のような買い方とは別に出版社に直接アタック!してみるのも相当良いだろう。

www.yuhikaku.co.jp

さっきから有斐閣有斐閣とひたすら言い続けているのでリンクを貼っておく。ここから自分のレベルにあったもの・分野を探し、amazom等でポチるのが早いだろう

終わりに

いかがだっただろうか、本当は文庫本の選び方や教科書の読み方も書きたいなと思っていたのだが、腕が攣り始めたことと、流石に3000字を超えてきて多すぎるだろうということでこの辺で終わりにする(どうせそんなに読まれないし)。ではまた